『橋』に存在する入口と出口

豆知識
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川を跨いであちらとこちらを結んでくれる便利な存在『』。

誰しもが毎日何気なく渡っていると思いますが、実はどんな橋にも入口と出口が存在するのです。

「橋なんてどちらからでも渡れるんだし入口も出口もないんじゃないの?」と思いますが、実は建築前からすでに入口側と出口側が明確に決められているのです。

今回はそんな、橋に決められている入口と出口について書いていきたいと思います。

橋梁名が彫られている『橋名板』

ほとんどの人が見たことあるのではないかと思われますが、橋を渡る際に最初の柱を見てみると橋梁の名称が彫られている金属板が目に入ります。

これを『橋名板(きょうめいばん)』といいます。

この橋名板は渡る人に対して橋の名前を示すために両側に付いているのですが、実はそれ以外の役割も持っているのです。

橋の入口と出口の見分け方

それでは橋の入口と出口はどのようにして見分ければいいのでしょうか。

見分け方は簡単で、橋名板に刻まれている橋の名前を見るだけでどちらが入口か出口かが分かります。

  • 入口(起点)左側に『漢字』の橋梁名
  • 出口(終点)右側に『ひらがな』の橋梁名

橋名板は上記のように記載、設置するのがルールとして決められています。

今まで橋名板を見た時に「なんでわざわざ橋の名前をひらがなにしているんだろう…」とちょっと疑問に思うことはありましたが、それは出口側から見ていただけだったようです。反対の入口側には漢字の橋名板が設置されているなんて思いもしませんでした。

橋の入口と出口の決め方

橋の入口と出口は基本的に設置されている国道の上り下りがどのようになっているかで決まります。この国道の上り下りの決め方は昔と今で少し異なるので、橋の入口と出口も今と昔で少し決まり方が異なっています。

※以下で紹介する入口と出口の決め方は、橋や国道だけに限らずトンネルや歩道橋にも使われています。

昔の決め方

昔は国道の上り下りを決める際に、東京『日本橋』が起点で各地方を終点として考えていたため、国道を東京へ向かう場合は上り、逆に地方へ向かう場合は下りと定義していました。

それに伴って橋も、国道の東京に向かう側(上り)を入口逆に東京から遠ざかる側(下り)を出口として定めていたようです。

昔も今も地方から江戸(東京)に移り住む時は上京と言ったり、新幹線も東京を中心として上り下りになっていますよね。

今の決め方

今はそもそも国道の上り下りの決め方が昔とは異なっているようで、それに伴って橋の入口と出口の決まり方も少し変わりました。

現在の国道の起点と終点は以下の通りに定められています。

起点と終点の取り方については、道路法第5条第1項に掲げる指定基準の各号で示されている重要都市、人口10万以上の市、特定重要港 湾、重要な飛行場または国際観光上重要な地などが「起点」に該当し、それらと連絡する高速自動車国道または道路法第5条第1項第1号に規定する国道が「終 点」となるのが一般的な事例です。

引用:国土交通省HPより

要するに、地域ごとに一番重要な都市を中心とする考え方に変わったんですね。

こうして国道の起点と終点が変わってから建築された橋は、その地方で重要な都市に向かう側(上り)を入口逆に向かう側(下り)を出口として定めています。

橋名板の表記に濁点が使われない理由

出口側の橋名板に彫られているひらがなの橋梁名を見てみると、一般的には「○○ばし」と呼ばれるような橋でも「○○はし」というように濁点を除いた表記のものばかりです。

これは川の名前を示す場合にも同じような決まりがあるようで、川の名前も「○○がわ」ではなく「○○かわ」と表記されています。

一体なぜでしょうか。

実はハッキリとした理由はなく、習慣としてこうなってしまっているらしいのですが、「濁音があることによって川が濁るようなイメージが湧いてしまうから」という通説があるらしいです。

たしかに「川が濁る」というのは川が汚れてしまったり、氾濫する前兆だったりするので、どことなく不吉な感じがしてしまいます。

わざわざ濁点を除いているのは、少しでも悪いイメージを避けて縁起を担ぐためだったんですね。

※理由として、一説では「国の仕様書に濁点を除く記述があったのかもしれない」とも言われています。また、ごく少数ですが「○○ばし」と表記されている橋もいくつか確認されています。

最後に

以上が橋の入口と出口の見分け方となります。

橋名板に彫られている橋梁名が漢字の場合は入口でひらがなの場合は出口と、非常に簡単に見分けることができますね。自分が毎日お世話になっている橋の入口と出口はどっちなのか、たまには確認してみるのも面白いかもしれません。

「○○はし」や「○○かわ」のように、橋名板に濁音を使わない習慣をずっと守っている点は、いかにも日本人らしくて面白いですよね。

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