夏になると特に気になってしまう『ニオイ』。
なかなか人との会話では触れづらいものですが、皮脂や汗が増えるこの時期、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回は、意外と気が付かない自分のニオイや生活習慣が原因となって発生するニオイなど、知っておきたいニオイ対策のための情報を紹介したいと思います。
夏になると特に気になるニオイ
強い日差しで汗がにじむ季節「夏」。
そうなると気になるのがニオイの問題です。電車やエレベーターなどの密室空間で脇のニオイが気になって腕が上げられなくなったり、帽子の中のニオイが気になって脱げなかったり…。
そんな悩みはないでしょうか。
特にニオイの問題は男性だけのものだと思っている方も多いですが、実は女性でも知らない内に臭ってしまっている方は多いようです。それに、加齢で発生してしまう脂っぽいニオイ『加齢臭(年齢臭)』は、男女共に発生してしまいます。ニオイの問題に対しては誰しもが他人事ではないのです。
ニオイは体内での代謝から発生するものなので、無臭の人なんて存在しません。どれだけ映画やテレビに出ているような俳優やアイドルでもニオイはするのです。
ニオイは一つの個性です。一切のニオイを排除するのではなく、気になる部分だけをケアする姿勢が大切です。自分では中々気付きにくいニオイの問題。発生するメカニズムと、それに対する対処法を考えましょう。
ニオイは健康のバロメーター
ニオイには「本来の体質から発生する生理的なもの」と「生活習慣から発生するもの」があります。
例えば、生活習慣に大きく関わるのが食生活です。食物繊維が不足して便秘気味だったり、アルコールを毎日たくさん飲む習慣があったりすると、ニオイが発生しやすい身体が出来上がってしまいます。また、普段から汗をかく習慣がないと、ニオイを伴うベタベタとした汗もかいてしまいやすくなります。
不快な体臭は病気などの前触れの可能性もあります。そこで、家族や恋人など、身近な人とニオイについて伝え合う習慣を作るのがオススメです。「お互いの健康を守るため」といいう認識を前提にニオイを伝え合うルール作りをしましょう。ただし、ニオイはかなりデリケートな話題です。お互いに傷付かない伝え方などを確認し合いながら、慎重かつ堂々と伝え合うことが大切です。
自分自身の生活習慣を振り返り、身近な人とニオイの話をすることは、ニオイケアの大きな第一歩となります。
こんな生活をしている人は注意
アルコールが大好きで飲み過ぎてしまう
腸内で発生したニオイ分子は肝臓で無臭化されますが、お酒を飲み過ぎると肝臓機能が低下気味になります。血液中に溢れてしまった「生ごみのようなニオイ」や「アンモニア臭」などのニオイ分子が体中を巡り、皮膚や口から漏れ出してしまいます。
糖質制限ダイエットで肉食中心の生活
糖質制限ダイエットの特徴として、ご飯を減らす代わりに肉類などのタンパク質をしっかり摂ることが重要になってくるのですが、肉食ばかりの生活で腸内環境が悪化してしまうと、ニオイが発生しやすくなってしまいます。糖質制限ダイエットをする際は、野菜や海藻類の食物繊維もしっかり摂り、腸内環境を正常に保つことを意識しましょう。
運動習慣がなく、ほとんど汗をかかない
発汗の習慣がないと汗腺のの機能が弱り、ニオイの原因物質を含むベタベタした汗をかきやすくなります。運動や入浴で発汗を習慣化して汗腺を鍛え、ニオイが少ないサラサラ汗がかける体質を目指しましょう。
ニオイの話はタブーにしている
ニオイの話は避ける、という方も要注意。自分のニオイは慣れてしまい気付きにくいものです。家族やパートナーと「ニオイが変わったら伝え合う」などルールをつくることで、お互いの体調変化に対しての意識が生まれます。
ニオイの不思議
年代によってニオイは変わる?ストレスを感じると発生するニオイがある?意外と知らないニオイについて、その不思議な仕組みをご紹介します。
女性のニオイも加齢と共に変化する
思春期には汗や皮脂の分泌量が増え、汗が渇いたようなツンとするニオイが強くなってきます。10~20代ではアプリコットのような甘いニオイが漂いますが、加齢に伴い女性ホルモンが減退すると、皮脂が酸化して脂っぽい年齢臭へ変化することがあります。高齢期には肝機能低下や腸内環境の悪化からアンモニア臭が起こりやすくなります。
- 赤ちゃん:乳っぽい柔らかなニオイ
- 子ども:サラサラの汗のニオイ
- 20代:アプリコットのような甘く爽やかなニオイ
- 30~50代:酸化した皮脂のニオイ
- 高齢期:アンモニア臭・古本のようなひなびたニオイ
ストレスもニオイの元?
ストレスを感じると副腎皮質ホルモンが分泌され、活性酸素が発生することで皮脂が酸化。過酸化脂質がつくられることで脂っぽいニオイが発生します。年代を問わず、ストレスで発生するニオイもあるのです。
ニオイは健康のバロメーター
体臭が強い場合は肝機能が低下している恐れがあります。特に血糖コントロールの悪化によって出る「ケトン臭」という甘酸っぱいニオイがする場合は、糖尿病の可能性もあるので要注意!
自分のニオイは分からない?
自宅や自分のニオイなど、身近なニオイは「順化」して感じにくくなるもの。それは異なる危険なニオイをキャッチしやすくするためのメカニズム。ニオイの変化に自ら気付いた時は、体調や生活習慣を見直してみましょう。
後書き
以上が、年代によって変わるニオイについてとなります。
やはり年代によってニオイとその原因は変わってきますが、それぞれに対する適切なケアをすれば意外と簡単に防ぐことができます。毎日のケアを怠らないようにして、ニオイの発生を防ぎましょう。